前の会社をすぐに辞めてしまった。
短い職歴ばかりで、そもそも次も正社員で雇ってもらえるのか!?
とても不安ですよね。
その不安な気持ち、よく分かります。
私自身も何度かこれまで転職してきていますので、その度にああ大丈夫かなと思ったものです。
でも大丈夫です。
今回は大手企業・中小企業・ベンチャー企業と、様々な企業で人事をした経験を基に、20代の転職を成功に導く志望動機の書き方を解説します。
この記事を読めば、きっと面接官の納得する志望動機と自己PRを用意できるはずです。
少し長くなりますが、最後までお付き合いくださいね。
目次
20代は転職市場で一番有利な年齢!但し、人事担当者は定着率が気になる!
20代は転職市場で最も人気のある年齢層です。
但し、一番転職することが可能な年齢だけに、人事担当者は会社に定着してくれるかどうか最も心配しています。
最近では優良企業ほど社員の定着率を気にする傾向にあり、新卒社員の定着率100%を達成した企業の人事担当者が、ハローワーク主催のセミナーで講演会を開いたりと、定着率向上に躍起になっています。
定着率を気にする優良企業の最大の関心ごとは、転職後に定年まで転職希望者が勤めてくれるかどうかです。
特に若年層は多少短い期間で辞めていても採用する傾向にあります。
実情をお伝えすると大卒事務系でも1年持たない方が事務職でも多いです。
しかし、前職を短い期間で辞めるといった離職を複数回繰り返してしまうと転職市場では信用を失ってしまいます。
この部分の心配を払拭できるような志望動機と自己PRを作りましょう!
面接官の心理を知れば対策は十分に可能です。
自己PRと志望動機で最も大切なのは具体性と将来性!
自己PRで最も重要なことは具体性と、将来に向けてどう仕事をしていきたいかをしっかりと志として述べることです。
20代といえばまだまだ伸びしろが抜群かつ、将来の幹部候補生としての採用もたくさんあります。
若いので若者ならではの柔軟な発想を持って新たな仕事の仕方のヒントなどを提供することも期待されています。
この2点をしっかりと意識して志望動機と自己PRが出来るようにしましょう。
実際にどんな志望動機と自己PRであれば採用したくなるのか
自己PRと志望動機が繋がっていると綺麗なアピールが可能です。
具体例を挙げながら紹介させて頂きます。
20代で未経験の仕事に挑戦したい場合
20代で未経験の仕事に挑戦したい場合には、いま現在している仕事内容と転職先で志望する仕事内容を上手く組み合わせます。
未経験の仕事であっても、興味を持ったきっかけとして今の仕事と転職先で志望する仕事内容に通ずるところを探すのと、自己PRもいましている仕事内容から探します。
あくまでも今やっている仕事を大切にしているというところをアピールするようにして下さい。
憧れの仕事があったのでいましている仕事に身が入らなかったというような誤解を面接官に受ければ一気に内定が遠ざかります。
企業が欲しいのは目の前に地味でやりたくない仕事があったとしても投げ出さずに最後まで出来るのかというところです。
具体例を挙げます。
28歳で、ベンチャー企業の営業職から、中堅規模の企業の経理を志望した方の志望動機と自己PRです。
このように将来的にどのような仕事をしてみたいかという未来の話と、経理だけでなく他の職種でも通用する自己PRが作れると非常に好印象です。
20代は未経験・異業種への転職で有利!?面接でアピールするべきポイントとは?
早期退職をしてしまった場合
早期離職をしてしまった方で採用担当者が一番危惧しているのはうつ病をはじめとした精神疾患、いわゆるメンタル疾患の心配です。
メンタル疾患の方は短い期間で転職を繰り返す傾向にありますので、その点の心配を覗けるような志望動機と自己PRをするようにしましょう。
23歳で前職を新卒入社してから半年で退職をし、ブランク期間が長引いているの場合です。
規則正しい生活を心がけているということは、メンタル疾患への罹患が否定できます。
ひどい場合には一日布団で寝ていたり食事もとれないというのがメンタル疾患の特徴です。
また前職の批判をせずに全面的に自分の責任として捉えることで、強い反省をしているというようにも考えられます。
3年以上の実務経験があり、なおかつ経験職種に応募する場合
実務経験が3年以上あり、そのままその経験を活かして転職活動を行う場合には、その経験をそのままアピールしてください。
昨今は若者の離職率がとても高く、半年持たない子も多いのが実情です。
それが悪い事でもありませんが、その中で特定の職種の経験を3年以上積んできている地道な努力を出来る若者の需要は絶大です。
特に営業職・経理職・人事職・総務職・法務職・技術職はどの会社にもある職種です。
汎用スキルのアピールと共に、実務経験を存分にアピールしましょう。
具体例を挙げます。
大手メーカーの総務職で3年以上の実務経験のある25歳の若者で、転職先はベンチャー企業の総務職です。
大手企業独特の社風に嫌気がさして自由に出来るITベンチャー企業の総務を志望しています。
大企業の総務は暴力団対応等(ゆすりたかりの対応。特に大手メーカーで新しい工場を建設するときにはいまだにこの手の輩の相手をすることがあります。中小企業の総務であれば、お金を払ってそれで手切れ金にもできますが、大手企業は暴力団関係者に金銭授与は絶対に出来ないのでとても激務になります。)の仕事もあり非常にメンタル的にタフでなくてはいけませんが、ベンチャー企業の総務でも同じことです。
むしろ大手にはない煩わしさが付きまといます。
何となく自由そうな風土の会社だからという安易な理由で志望するのではなく、総務の基本は変わらないという点を認識して志望動機を立てる必要があります。
大手企業の総務は内々の仕事になりがちですが、ベンチャー企業の総務では中の人員が少ない分、思い切った発想を活かすこともできます。
しかし、それだけでなく地道に仕事をすることも求められています。
経験を具体的にアピールすることと、将来やってみたい仕事を述べる事で仕事の進め方のスタンスも提示することができます。
以前の勤務先が倒産してしまった20代の場合
勤務先が倒産してしまった場合、20代であっても転職活動が長引くことが多いです。
20代の方で非常に多いのが、会社に行ったらいきなり会社が倒産していることを知り、途方に暮れて転職活動をするも中々転職先が決まらないという方です。
最近ではあり得ませんが少し前では、「倒産するような勤務先に勤めていた方は不吉な方なので書類選考で落とす」というようなことを平気でしていた大企業の人事の方もいらっしゃいました。
加えてこんな良からぬ噂も蔓延していました。
「倒産するような会社に勤務していた人材は会社を見る目がないとして落とされるのだ」
こんな事実無根の噂話まで流れる始末でした。
真相をお伝えしますが、この噂は真っ赤な嘘です。
勤務先が倒産してしまった方は、「他責」に染まってしまっているので内定が出にくいだけです。
勤務先が倒産したのは経営者の責任であって、従業員には責任の負えるものではありません。
こんなスタンスで転職活動をしてしまうので内定が思ったように出ないだけです。
「勤務先が倒産してしまったせいでしなくてもよい転職活動をしている。私は悪くないのに!」
これが最も悪手です。
志望動機や自己PRだけでなく、面接時の態度にも出てしまいます。
会社が倒産した場合には、前向きになることが大切です。
倒産の経験すら前向きに捉えられる人材はとても魅力的です。
普通は倒産すると業種ごと変えようとする方が多いのですが、その中でも安定した企業を同じ業種で見つけて同じ職種で挑戦するという方は稀です。
現在は元気に営業職として活躍して頂いており、非常にうれしいです。
マイナスの経験すらプラスに転換できる人材の魅力は転職市場では非常に強力です。
我々だって、明日は我が身です。
どんな人も会社が倒産すれば生活に困ってしまうのです。
ブラックで有名な勤務先から転職する場合、前職を悪く言わない様に注意!
前職がブラック企業として有名な企業で、それを理由として転職する場合には、注意が必要です。
ブラック企業として有名な企業は優良企業の人事担当者も知っています。
しかし、同じ地域に会社がある場合、人事担当者同士で交流会を持っているので、あまり過剰にブラックをアピールされると「それって本当かな?」という疑う心理に入ってしまいます。
また転職活動で前職を批判するのはご法度です。
この点を考慮すると、ブラック企業を辞める時にブラック企業で労働環境があまりにも劣悪だからという理由を言うのは避けておいた方が良いです。
自分がスキルアップに必要な時間を取れないという答え方をするのが20代には特に有効です。
26歳で、ITベンチャー企業のSEから、大企業の社内SEを志望した方の志望動機と自己PRです。
このように残業時間が短くなったらやりたいことを話すようにして下さい。
早く上がれるようになってから自己研鑽して更に仕事レベルをアップさせたいと答えられれば面接官も内定を出しやすいです。
企業が残業時間を短くしたり休日を増やすのはそれでさらに仕事のスキルがアップすることを期待してのことです。
そこをしっかりと捉えられれば100点です。
若いうちに勉強したことは一生の宝になります。
20代はいくらでも新しい知識を詰め込める素晴らしい時期です。
勉強をアピールすることも有効です。
どんな過去があってもプラスに捉えて前向きに伝えよう!
転職するとき、どうしても人は後ろを向きます。
どんな経験も無駄なものは一つとしてありません。
仮に1ヶ月で会社を辞めていようが、会社が倒産して不本意な退職を経験していても、それは全て過去の話です。
採用する側は新たな気持ちで新しい人材を迎えようと面接時には気持ちを切り替えています。
面接の場では前向きに未来を語るようにして下さい。
特にあなたはまだ20代。
これからなんにでも挑戦できます。自信を持って転職活動に挑んでください。
今までが不本意な結果に終わっていたとしても、関係ありません。
同じことを繰り返さないように努力していけば良いだけです。
転職は人生を大きく変化させる手段の一つです。
20代での転職を成功させれば、後の人生に大きな実りがあります。
内定をゲットして新たな環境を手に入れましょう!
また20代の転職はこちらの記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
また20代の方には、こちらの記事で紹介している転職サイト・エージェントがおすすめです!