『26歳』は、実は転職市場においてはターニングポイントになる年齢なんです。
経験やスキルにもよりますが、一般的には市場価値が高く、転職者にとっては売り手の年齢。
今回の記事では、なぜ26歳という年齢が有利なのか、26歳の転職活動においてアピールすべきポイント・注意すべきポイント。
そしてオススメの転職エージェントなどもご紹介していきます。
26歳は市場価値が高く転職しやすい年齢
26歳という年齢は、転職市場において価値が高まりやすい年齢。その理由は大きく以下の2つです。
- まだまだ若手で、経験の有無に関係なく将来の中核人材として採用しやすい
- 3年以上の社会人経験の中で、ビジネスマナーや心構えを身に付けている
20代前半は若手過ぎて経験が浅すぎる…。
30歳手前は経験を積みすぎていて自社の色に染めにくい…。ということで、26歳という年齢は、これからの自社を担う若手を採用したい企業にとって、“ちょうどいい”年齢だったりします。
勤続3年以上の求人へ応募できる
『勤続3年以上』というのは、求人広告でよく見られる表現です。
3年という数字に必然性はありませんが、「3年以上その仕事を経験していれば、ある程度一人前と判断できる」「3年社会人をしていれば、マナーなど社会人の基礎は身に付いている」という推測のもとにこの表現が使われています。
日々たくさんの応募者を見比べる人事の手間を減らすためには、年数である程度の足切りをすることも大切なんです。
26歳であれば、勤続3年はクリアできているため、何も問題なく応募できます。
異業種・未経験の業界にも転職できる
「新卒で入社したものの、今の業界や職種は自分に合っていない気がする…」という方は多いはず。
入社して3年ほどが経つと、仕事や自分のキャリアを客観的に見れるようになってくるため、余計に考えることも多くなるでしょう。
26歳であれば、未経験募集にも応募しやすい年齢です。
経験者募集の求人への応募ではないので、「もう1年頑張ってみて…」と無理に耐える必要はありません。
30歳を超えると異業種への転職は難しくなる
「未経験募集って、特に年齢に制限はないのでは?」と思われるかもしれません。
表向きは求人においては年齢制限は原則的にしてはいけないことになっていますが、選考時に年齢で足切りをするのは企業の自由です。
未経験者を採用するということは、入社後に自社で育てていかなければならないということ。
上司の教えやすさや飲み込みの早さ、今後の勤続年数などを考えると、やはり若手を採用したいのが企業の本音です。
特に全くの異業界でイチからスタートを切りなおすとなれば、年齢に関してはさらに厳しく見られます。
30歳を超えると難易度は相当高くなり、未経験からのチャレンジは非現実的に…。
26歳という年齢は、新しい業種・職種への挑戦も充分に可能な年齢です。
企業側も経験・スキル以上にポテンシャルを重視して採用してくれるでしょう。
中途採用なら大手企業に転職できる可能性もある
新卒の就職先人気ランキングを見ると、上位企業は大手がほとんど独占しています。
日本では企業のネームバリューや安定性が重視されるため、やはりこうした傾向になるのは仕方がありません。
ゆえに大手企業は倍率が高く、新卒で入社しようとすると難易度が高いのが実情です。
しかし中途入社であれば、大手企業に入社できる可能性は充分あります。
もちろん中小企業に比べると難易度が低いわけではありませんが、新卒に比べると現実的です。
26歳の転職で注意すべきポイント
26歳での転職はいい事ばかり!…というワケでもありません。
もちろん気を付けなければならないポイントもいくつかありますのでご紹介します。
第二新卒の求人には応募できなくなる
求人情報の中に『第二新卒』と書かれているものがあります。
第二新卒とは、大学を卒業しておおむね3年以内の方のこと。
つまり年齢にすると25歳までを指します。26歳になってしまうと、第二新卒の募集には応募できません。
とはいえ厳格に「第二新卒しか採用しない!」と明言する企業は少なく、あくまで「第二新卒歓迎」という表記が多いので、気にしすぎる必要はないでしょう。
若さだけでなくある程度の実績が必要
26歳ということは、社会人として数年の経験があるということ。
ポテンシャルだけでなく、企業によってはある程度の経験・実績も見られるでしょう。
特に同じ業界・職種での転職の場合は注意が必要です。
これまでの経験をもとに選考される可能性が高いため、経験・実績を履歴書や職務経歴書に書けるように、また面接で話せるようにまとめておきましょう。
同業種でのキャリアアップには数字で示せる実績が欲しい
ただ話せるようにしておくだけでなく、実績を数字で示すことも大切です。
実績を言葉で表現しても、主観が入ってしまいます。
面接官は客観的な数字や事実で実績を判断するため、説明できるように準備しておきましょう。
例えば以下のようなデータを集めておくとよいと思います。
- 売上金額や粗利金額、またその達成率など
- 携わったプロジェクトの参加人数や予算額など
- 部下がいた場合はマネジメント人数
- 社内賞の受賞歴
20代後半の人材がライバルとなる
26歳の方にとってライバルとなるのは、20代後半の方たち。
若手ながら経験豊富な年齢層がライバルとなります。
経験で見比べられるとどうしても劣ってしまう可能性があります。
そんなときは、経験だけでなく若さゆえの吸収の早さや勉強への意欲などを伝え、ポテンシャルを買ってもらうようなプレゼンを心がけましょう。
女性は結婚と出産の予定を元に転職先を選ぼう
女性の場合は、結婚や出産を考える年齢といえます。
結婚後も仕事を続けられるのか。育児休暇は取りやすい雰囲気なのか。
時短勤務などの配慮はあるのか。先輩たちは結婚・出産を経験しているのか。
転職前に色々と下調べをしなければ、入社後に「こんなはずじゃなかった…」となってしまっては時すでに遅し。
求人情報を読むだけでは分からないような点は、面接官に直接質問してみましょう。
結婚や出産のことは聞きにくいという方もいらっしゃると思いますが、自分の人生や家族に関わる大切なこと。
納得した上で仕事をするためにも、きちんと聞いておきましょう。
26歳が転職でアピールすべきポイント
経験やスキル、そして年齢が違えば、当然応募書類や面接でアピールするものも変わってきます。
では26歳の転職者は何をアピールすべきなのでしょうか。
新しい環境でも一から頑張る覚悟があること
企業が転職者を迎える際に最も敬遠されるのが、『前職のやり方に固執する』ということ。
確かにこれまで経験してきたことは貴重かもしれません。
しかし入社したからには自社の仕事の仕方を先輩から学び、一から頑張っていくという姿勢を持つようにしましょう。
規模は小さくてもいいから経験と実績をアピール
経験と実績について、何かアピールできるものがあれば遠慮なく伝えましょう。
26歳という年齢を加味すると、多少の経験は求められたとしても、特段ハイレベルでなくても構いません。
大切なのは、きちんと自分の経験と実績を言葉で伝えることです。
リーダー経験もあると良し
必須ではありませんが、リーダー経験があると重宝されます。
リーダーを経験しているということは、メンバーのマネジメントのためのコミュニケーション力や指導力などがあると判断されます。
何名のマネジメントをしていたのか、メンバーの力量はどの程度だったのか、何に留意して指導していたのかなど、面接で細かく伝えられるとさらにポイントは高いでしょう。
26歳におすすめの転職活動の進め方
では、26歳の方がいざ転職活動をするとなったら、どんな風に進めればよいのでしょうか。
ここでは転職に向けて考えておくべきことや、誰に相談すべきかなどを解説します。
今の会社でのポジションを冷静に考える
転職活動では、『自分を客観的に見る』ということが大切です。
自分を客観視するのは予想以上に難しいもの。
そこでまずは、26歳を迎えた今、現職での自分のポジションについて冷静に考えてみましょう。
- 役職やミッションなどは、年齢に合ったものが与えられているのか
- これまで積んできた経験やスキルは周囲と比べてどうなのか
- 同年代の友人と比べて、社会人として成長できているのか
- 今の仕事を続けていくのが正解なのか
- 組織に属して数年仕事をしてきて、他に興味を持てるものがないか
現状を冷静に考えてみることで見えてくるものがあります。
そこから転職の方向性はもちろん、時には転職活動を辞めたほうがいいという結論に至ることもあるでしょう。
何かを叶えるため、また何らかの不安を取り除くために、転職を考えたのではないでしょうか。
しかしいずれにしても、転職を決める瞬間は感情が高ぶり、テンションだけで決断している方も少なくありません。
冷静になって自分を見つめなおすことは、転職を成功させるための第一歩です。
実際に転職したことのある人に相談する
転職を成功させるためのヒントは、転職を成功させた人に聞くのが一番です。
周囲の友人や先輩、同僚の中には、26歳周辺の年齢で転職した方もいると思います。
その方を探して、ぜひ話を聞いてみましょう。
転職を決めたときの心境や理由、転職活動のポイント、選考で気を付けるべきことなど、実際に転職活動と向き合ってきたからこそ分かるものがあります。
転職エージェントに相談をしてみる
周囲の人に転職することを知られたくない場合や、より転職の専門家に相談したいという場合は、転職エージェントへの登録がオススメです。
転職エージェントに登録すると、専任のキャリアコンサルタントが担当に付いてくれます。
キャリアコンサルタントは転職を支援してくれるだけでなく、これからのキャリアをどう描いていくかについても一緒に考えてくれます。
単に背中を押してくれるだけでなく、時には厳しいアドバイスをしてくれることも。
相談した結果「今は転職すべきではない」と転職を勧められないことすらあります。
転職活動には信頼できるパートナーが欲しいところ。
ぜひキャリアコンサルタントを有効活用してみましょう。
26歳におすすめの転職エージェント
最後にオススメの転職エージェントをご紹介します。
転職エージェントはどれでもいいわけではなく、現在の年齢や希望する職種・業界、転職活動のスタイルなどを踏まえて、自分に適したものを選んでいくことが大切です。
転職エージェントは、基本的に経験者募集や役職者などのハイクラス求人を取り扱っています。
『26歳』は転職エージェントへの登録者の中でも比較的若い年齢。
ゆえに対象求人が少ないエージェントが多いのですが、その中でも若い方向けの求人が豊富で、かつサービスも充実しているエージェントをご紹介します。
マイナビエージェント
人材サービス業界においてトップクラスのシェアと実績を誇るマイナビ。
転職サイトや就活サイトなどでも有名です。
そのマイナビが運営する転職エージェントが、『マイナビエージェント』です。
① 20~30代の若手をターゲットにしたサービス
マイナビエージェントは、業界では珍しく20~30代だけにターゲットを絞ったサービスです。
ゆえに若手向けの求人が豊富で、若手にこそ使いやすいサービスだといえます。
ちなみに公式サイトでは、「エージェントサービスって?」「どんなことをしてくれるの?」といった基本的なサービス内容を説明する『ご利用ガイド』や、イラストでサービスの流れを解説するページ、20代向けの転職マニュアルなども用意されています。
② 経験やスキルに不安があっても登録を断られない
転職エージェントにもよりますが、中には経験が浅い方やスキル不足の方の場合、登録を断られることもあります。
経験・スキルが足りなければ、当然紹介できる求人は限られてきます。
ゆえに転職エージェント側も無駄な時間・コストを掛けるわけにはいかず、登録拒否という形になってしまいます。
しかしマイナビエージェントの場合は、そもそも若手をターゲットにしているということもあり、経験・スキル不足は織り込み済み。それが理由で断られることは、基本的にはありません。
③ 若手のキャリアを支援してきた実績が充分にある
マイナビエージェントには、過去に若手のキャリアを支援し続けてきたという実績があります。
どうすれば若手のキャリアを形成できるのか、若手の転職を成功に導くことができるのかというノウハウを蓄積しています。
こうした点も、26歳の方が頼れるポイントではないでしょうか。
doda
CMでもおなじみのdoda。パーソルキャリアが運営する転職エージェントサービスです。
Dodaの特徴は、転職サイトと転職エージェントの両方の機能を合わせ持っていること。
自分で求人を探して応募することもできますし、キャリアコンサルタントのサポートを受けながら転職活動をすることもできます。
リクルートやマイナビ、エン・ジャパンなども転職サイト・転職エージェントの両方を運営していますが、あくまで別サービス。
ひとつのサイト内で両サービスを利用できるのはdodaだけです。
① 転職活動のスタイルが定まっていなくても使いやすい
転職サイトと転職エージェントの両機能があるということは、まだ転職活動のスタイルや方向性が定まっていなくても、とりあえず登録して徐々にどちらを利用するか決めていけばいいということ。登録するサービスに迷っている方にはオススメです。
② 転職ノウハウや転職成功エピソード等のコンテンツも豊富
26歳であれば、転職活動が初めてという方も多いはず。
dodaのトップページには転職ノウハウや転職成功エピソードなどのコンテンツも豊富です。
まずはこうした記事を読み、転職活動の知識を蓄えましょう。
③ キャリアタイプ診断を無料で利用できる
若手の転職の場合、まずはキャリアプランを考えていくところからスタートします。
しかし自分にどんなキャリアがあっているのかは、なかなか判断しにくいところ…。
dodaであれば、無料でキャリアタイプ診断を受けることができます。
所用時間は約10分。120問の設問に回答することで、『性格・気質傾向』『能力傾向』『行動基準』『あなたに向いている仕事スタイル』『あなたに向いている企業風土』などを知ることができます。ぜひ転職活動の参考にしてください。