転職サイトには『ウソ』がいっぱい!?元求人ライターが紹介する5つの見極めポイント

転職サイトは嘘ばかり?

「求人に書いてたことと全然違う!1ヶ月で退職したんだぞ、どうしてくれるんだ!」

「思ってた仕事じゃなかった。あの求人は嘘だったの?」

「求人を見て転職したせいで、人生設計が大きく狂いました」

これは、転職サイトユーザーからホントにいただいたことがあるクレームです…。

私は以前、CMでもおなじみの大手転職メディア運営会社で、コピーライターとして働いていました。いわゆる『求人広告マン』です。

転職で不幸になる人を一人でも減らしたい

人の人生を変える仕事に誇りを持っていましたが、その一方で、罪悪感を覚える場面もたくさんありました。

それは、自分が作った広告が原因で『転職に失敗する人』がいたり、虚偽とまではいかずとも情報を隠したり誇張したりということもあったからです。

「ホントは、こんな会社に入社してほしくない…」そう思いながら広告を作ったことは数えきれません。

営業や企業の採用担当者と言い争いになったことも多々あります(上司にめちゃくちゃ怒られたりもしました…)。

そんな過去があるからこそ、ひとりでも多くの『転職失敗者』を減らしたいと思っているんです。

求人を見極める力があれば、転職に失敗はしにくい

元求人広告マンたちは、転職に成功する方が多いといえます。

それは、『求人を見極める力』が備わっているからでしょう。

求人広告を作るとき、まずは営業やライターが企業に取材にいきます。

取材で得た情報を広告に落とし込んでいくのですが、当然ながら全ての情報を書くわけではありません。

「この情報を書くと応募が減るから、書かないでおこう」
「ちょっとこのデータは弱いから、演出を加えよう」
「もっと表現を際立たせて、ユーザーに伝わりやすくしよう」

素材に様々な味付けをして、広告を仕上げていきます。この『味付け』は、いつも良いものばかりではないんです。

企業は転職サイト側に『応募数』『入社成功数』などを求めます。

それを達成しなければ、企業から継続発注はもらえない。だからこそ営業やライターは、ときに悪質ともいえる味付けを加えることがあります。

今回は、その見極め方について、誰でも簡単にできるものをご紹介していきたいと思います。

見極めポイント① 給与・休日・待遇などのデータは疑って見る!

【GOODな例】

〇 年収例/480万円(月給30万円+賞与4ヶ月分):入社2年目の井上(元製造スタッフ)
〇 完全週休2日制(土・日・祝)※年間休日124日(休日出社はどんな理由があれ認めません)

【BADな例】

▲ 週休2日制(土、日)※有給取得を推進しています
▲ 年収例/580万円(入社2~3年目)、790万円(入社10年以上)

給与や待遇などは、転職先を決める上で大切ですよね。そのデータを疑って見る、なんて考えたことすらない方もいるはずです。

でも、信用しすぎるのは絶対にNG。

年収例を見て「このくらいの金額がもらえるんだ」と思って入社したにも関わらず、実際は一部の優秀な社員しかその年収額に届かない…という事例も、山のように見てきました。

企業の都合で、年収例や平均給与が変わる!?

年収例や平均給与などの金額は、書き方に決まりがありません。

企業側が「この年収例、求人に書いといて」と言えばそのまま書きますし、実際にその金額をもらっている社員がいるかは確認しません。平均給与額も同じです。

「儲かる会社だと思われたいから、ちょっと高い年収例を出しとこう」
「平均給与額は、入社3年目以降の社員の平均だけ算出しよう」
「今はいないけど、昔は年収900万円の社員もいたから、書いてもいいよね」

このくらいの軽いテンションで、“悪気なく”年収や平均給与を書き換える会社も少なくありません。そして、「効果が出るなら」と転職サイトの運営側も黙認してしまっています。

え!?『土日休み』のはずでは…?

休日の取り方も、トラブルが多発していました。会社が掲げる制度と実態が違う、というのが主な理由です。例えば…

「求人では完全週休2日(土日)だったのに、実際は土日に出勤している社員が多い」
「有給取得率80%って書いてたのに、取りづらい空気…」

といったクレームはよくありました。休日休暇に関しては虚偽の記載はできないことになっています。

しかし企業から申告された情報を確認せずにそのまま書いているケースも多いので、表記と実態が違うことが多いんです。

自分の身を守るために、常に疑い、必ず確認を

収入やお休みは、生活スタイルを決める大切な要素。人生設計や家族との時間を大きく左右します。

だからこそ求人広告マンたちは、この数字を疑います。相当な裏付けがある場合を除いては、簡単には信じません。

例えば下記くらい具体的であれば、信頼に足りると判断します。

▼年収580万円(月給32万円+インセンティブ+賞与)/入社3年目の山下(元住宅メーカーの営業)
▼平均年収額 738万円/営業社員58名全員の平均額です
▼完全週休2日(土・日・祝)/休日出勤は絶対に認めていません。昨年の全社員実績は0日です。

本当に応募者に対して真面目な会社なら、このくらいの情報は出すはずです。

私なら取材でこのくらいの情報を聞き出そうとします。ぜひ求人を見るときには、注目してみてください。

見極めポイント② 写真には企業の姿勢が出る!

【GOODな例】

〇 たくさんの社員たちが笑顔で写っている。
〇 似た構図の写真だけでなく、人や商材、社内など様々なパターンがある。

【BADな例】

▲ 人が写っていない。また、写っていても顔が分からないほど小さい。
▲ 適当に撮影したような、よく見る構図の写真が並んでいる。

写真は、会社を見極める上で大切ですよね。文字からは分からない雰囲気が見えますし、働く人の顔が見えるだけで安心できたりもします。

求人に携わったことがある私からすると、写真からは“企業の採用への姿勢”が見えます。

撮影に協力的じゃない会社は応募者の対応も雑だったり、逆に積極的に応じてくれる会社は応募者にも真摯に対応していたり。

ということで、求人広告マンたちがどんな風に写真を見ているかご紹介します。

写真に人が写っていない会社は、論外

人が写っていない…。これは一番に避けます。

人が写せない理由はいくつかありますが、そのほとんどは「忙しいから協力できない」「撮影とかいいから、この情報だけでとりあえず求人作って」というケースだと思います。

いかがでしょうか。そんな会社に入社したいと思いますか?私は絶対に嫌です。

どんなに時間が無いとしても、撮影のためのたった1~2分なら協力できそうなもの。

それすらせずに、適当な外観写真や商品写真、ロゴなどで埋めている会社は、応募者や社員への姿勢もその程度ということです。

写真にたくさん人が笑顔で写っている会社は、雰囲気がよさそう

求人の写真でありがちなのが、集合写真ですよね。

集合写真ひとつとっても、その会社の風土が分かります。皆さんが笑顔かどうか。

そしてたくさんの人が写っているか。実はこの2点は、けっこう大切だったりします。

「集合写真を撮るので集まってください!」そんな風に声をかけても、皆さん仕事中なので必ずしも協力してもらえるわけではありません。

そんな中でも「新しく来てくれる人のために!」とたくさんの人が腰を上げてくれる会社は、総じて雰囲気がいいですね。しかも和やかなムードなら、自然と表情も笑顔になります。

見極めポイント③ 会社概要の『売上高』はきちんとチェック

【GOODな例】

〇 売上高:2億5000万円(2018年3月期実績)
2億3000万円(2017年3月期実績)
2億2000万円(2016年3月期実績)
※8年連続で増収・増益を続けています。

【BADな例】

▲ 売上高:5億円(2018年3月期実績)
▲ 売上は戦略上非公開です。

会社概要の『売上高』は、会社の信頼性を図る大切な指標です。ここの記載の仕方ひとつで、会社の安定性だけでなく姿勢も見えてきます。

売上高が1年分しか記載されていない

その企業が成長している場合、また長年安定的に経営を続けている場合は、ライターとしては間違いなく数年分の数字を記載します。

売上が伸びていること、長年変わらないことが、数字で見えたほうが安心できますよね。

にも関わらず1年分しか書かれていないということは、つまり1年分しか出したくない可能性が高いです。

その理由の多くは、売上が下がっているからでしょう。

成長しているのに1年分しか記載していないのであれば、それはそれで求人への考えの甘さが見て取れます。いずれにしても印象はよくありません。

売上の成長は分かるが、利益の成長は分からない

これもよくあるパターンです。『7年連続売上成長中!』と記載されていたとしても、利益が伸びているとは限りません。

もし利益も出ているなら、『7年連続売上成長&黒字経営!』というように、私ならより具体的に書きます。

売上が伸びていながら、赤字が続いている会社もありますので、『成長』『安定』などの言葉だけに踊らされないように注意が必要です。

ちなみに私は、10年以上売上を伸ばしながらも実は赤字が続いており、最後の掲載から2年ほど後に倒産してしまった会社を担当したことがあります。

見極めポイント④ 表現が過度な求人は要注意!

【GOODな例】

〇 高い年収には、理由がある。(以下の文章で、年収が高い裏付けが詳細に説明されている)
〇 国内に同業なし。商談での成約率は83.5%です。

【BADな例】

▲ 「入社して2年。今では年収2000万で、先日マンションを買いました」(以下の文章で、高年収の裏付けがない)
▲ どんなにできない人でも、100%売れる会社です!(過度に期待を煽っている)

若干見極めが難しいところではありますが、求人広告マンとしては、過度に表現している会社は避けています。

なぜなら、本当に良い会社であれば、無理に表現を加えなくても人が集まるからです。

例えば、「入社して人生が変わりました!今は8000万円のマンションに住んで、ベンツに乗っています」という表現があったとします。

『稼げる』ということを表現したいのでしょうが、本当に稼げるのであれば、私なら事実だけを書きます。こんな感じで。

「この3年で入社した13人全員が、年収900万円以上。国内に競合企業がないため、商談成約率は92%です」

素晴らしい素材なら、余計な味付けは必要ありません。『過度な表現には裏がある』と求人広告マンは思ってしまいます。

見極めポイント⑤ 情報が細かい会社は、いい会社

【GOODな例】

〇 全社員の平均勤続年数は19.5年。既婚率は83%。長く安心して働ける会社です。
〇 昨年の平均賞与額は年間149万円。最も低い社員でも、105万円でした。

【BADな例】

▲ 仕事内容:不動産の提案、資料作成、内見対応など(各業務が具体的に分からない)
▲ 賞与 年2回支給

情報が細かければ細かいほど、具体的なら具体的なほどいい会社です。

詳細な情報を取材しようとすると、ライター側も企業側も、当然ながら手間と時間がかかります。

それを惜しまずに、求人を分かりやすく作りこもうという姿勢がある会社からは、採用への強い想いや真面目さも伝わってきます。では具体的にはどう見ていくべきなのでしょうか。

データが具体的か

データを細かく記載するためには、相当な手間がかかります。

年収例、賞与の実績額、平均月給額、有給休暇の取得率、離職率、平均勤続年数、平均年齢、既婚率、昇給率、各種手当の金額、複数年度の売上・利益額など…。

例えば上記のデータを準備するだけでも、採用担当者にしてみれば相当な手間。

ですが、応募する側としてはどれも知りたいデータなんです。応募者が本当に知りたいことを、丁寧に調べて書き込んでいる。そこに企業の誠実な姿勢が見えます。

仕事内容が具体的か

私がライターをしていたころ、一番チカラを入れて作っていたのが『仕事内容』の項目です。

応募する方はこの項目を見て、「自分の能力を活かせるだろうか」「自分がやりたい仕事なのだろうか」「自分にできるのだろうか」と応募の可否を検討していきます。

だからこそ、詳細で具体的な情報が書かれていなければなりません。

そしてそのためには、丁寧で細かい取材が不可欠です。詳細に書き込まれた『仕事内容』は、データと同じく企業の誠実な姿勢の証ともいえます。

では、どんな情報が詳細で具体的なのでしょうか。私の場合は、以下のような点が書かれているかどうかを見ています。

  • 各業務が詳細に書かれているか。例えば『お客様に提案』『不動産の管理』など、漠然としたイメージしかできないものはNG
  • 業務量が数値で書かれているか。1日の訪問数や作業件数など
  • その会社ならではの情報が書かれているか。例えば商材の強みや特徴など
  • 業務において難しいポイントは何か。どんなミッションがあるか
  • 営業の場合、成約率やリピート率などが分かるか
  • 入社後の教育制度が詳細に書かれているか

見極めポイント⑥ ずっと掲載している会社は、絶対避ける

特に営業系。検索結果の最初のページでなぜかいつも目にする会社、ありますよね。

私は転職サイト運営会社に7年弱おりましたが、それらの会社に転職した同僚を『ひとりも』知りません。ひとりも、です。

最初のページに表示されること以上に、『ずっと掲載されている』ことが問題です。

人を採用しても採用しても、退職してしまう。

だからこそずっと掲載をしているのです。しかも採用に掛けられるお金は潤沢なので、常に最初のページに表示されるようにしている。

「辞めるなら、新しく補充すればいい」。

極論ですが、そんな姿勢が見て取れます(実際にそう口にする会社も多々ありました)。

それを分かっているので、求人広告マンたちは、ずーっと検索結果の最初に表示されるような会社には転職しません。

転職サイトの多くは、企業の味方

転職サイトを見るとき、頭に入れておいてください。

転職サイト運営会社は、お金を支払っている企業の味方だ、と。

当然、ユーザーを守るための様々な努力はしています。

しかしビジネスである以上、お金を頂ければ求人を出さざるを得ません。たとえ営業やライター自身が「この会社はオススメしたくないな…」と思ったとしても。

情報は、疑ってみなければならない

Web上には、情報が溢れています。良いものも、悪いものも、嘘も、真実も。

私たちは、その情報を見極めて、自分の身を自分で守らなければなりません。

『求人には、嘘はないだろう』と思い込むのは危険です。広告である以上、良い部分を前面に押し出して表現しており、隠された情報もたくさんあります。

それを分かった上で求人を読むのと、そうではないのとでは、転職の成功率を大きく左右します。

仕事は人生の一部。今回ご紹介した『見極めポイント』を参考にしながら、細かい部分まで求人を読み込んでもらえればと思います。ぜひ、幸せな転職を!

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