転職すべきか今の職場に残るべきか…現役キャリアコンサルタントが教える正しい見分け方

転職すべきか今の職場に残るべきか…現役キャリアコンサルタントが教える正しい見分け方

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「転職しようか、どうしようかな?」

ふと、このような気持が生まれる事は多くあるだろうと思います。仕事をしている中でも、ご自身のライフイベントの中でも何か起こったとき、あるいは、人生の節目と言われるようなタイミングですと、少なからず考える方は多いでしょう。

キャリアの世界では、このような時期の事を、「トランジション」と言います。

トランジションとは、簡単に言えば、「移行期」「変化」「過度期」という意味と捉えて下さい。例えば、20代から30代になる、30代から40代になるタイミングや、メンバーから管理職になる、結婚する、出産する、など、人生の節目として新しく移行する時期をさします。

これは、その本人にとっては、クライシス、つまりは危機的な感覚を覚えたり、あるいは、次に挑戦するために自分を振り返り、新たな選択をしていくための時期と捉えています。

ですので、そのような気持ちを覚える事は、不自然でも何でもないのですが、実際そう思っても行動には移せなかったりすることも多いですね。これは、「リスクや不安」と「期待やプラス要素」の板挟みになるからです。

例えば、「でも、今の会社で上司にお世話になったから、言いづらいし、どうしようか?」「自分が辞めたら現場が本当に回るのだろうか?迷惑がかかってしまわないだろうか?」「転職しても本当に自分は通用するのだろうか?」といった辞める事でのリスクや不安や、逆に「今の仕事で出来なかった事を出来る仕事を探そう」「今の環境では自分の成長実感が得られないし、次を探そう」といったような、今後の自分にも期待する、どちらかと言えば転職をプラスに捉える思考です。

転職した結果が良かったかどうかは「意味づけ」になる

これはどちらが正しいのか?というと、「どっちの考え方もある」という事になり、正しいかどうかは中々言えません。

最終的には、「転職の決断が正しかったかどうか」、その判断は自分で行いますし、選択がいい方に行くかどうかも分からないですよね。ですから、自分が、その決断が正しかったかどうかを結局は「意味づけ」することになります。

転職すべきか残るべきか残るべきかの結論は?

結局、先ほどの意味づけを出来ればよいというのが極論にはなりますが、結論としては、「考えた結果、良いと思えばやってもいい」と思います。

この理由は単純で、「自分で納得出来るくらいメリットやデメリットを比較し、自分が出来ること・やりたいことや今後の世の中の流れ等を加えて、考えた」場合は、おそらく後悔しないと思います。

しかしながら、そうする上で、これ位は気をつけて欲しい、と思う点をご紹介したいと思います。

① 友人に気軽に相談し「愚痴大会」になるとよくない

そうなると、秘密を守ってくれそうな友人など近しい方に、あなたは「転職しようと思ってるんだけど」と少し相談に近い発言をしたりするかも知れません。

が、多くの場合は、この相談でいい決断につながるケースは少ないと考えます。もちろん中には、例えば転職先が決まっている場合などは、判断基準があるため、相談としてもいい結果につながる事は考えられますが、多くのダメなケースの場合は「会社の愚痴大会」のような事になり、「いかに今の会社がひどいか」「職場環境が悪いか」「雇用条件が悪いか」という、文句を言う事に終始するでしょう。

それが、例えば、飲みの席で、ストレスが溜まっていて、発散したいだけ、ならまだいいでしょうが、このような負の会話が続くのは、よくないです。

「言葉は、発する人本人に強く作用する」という習性があり、ネガティブな事を言っていると、本当に否定的な考えに染まってしまいます。

② まず「自己を定期的に振返る」こと

その際に、「勢いだけ」で、仕事を辞めてしまう人もいますが、このパターンは、一番やってはいけないことです。もしかするとそれでうまくいく人も一部はいるかも知れませんが、それは運が良かっただけでしょう。本来は、メリットやデメリットを充分考慮して行うべきことが転職の決断です。なので、勢いで辞める事はせずに、情報収集や自己分析など、改めて自己を振りかえることが重要となります。

仮に「転職をしない」と決断をしても、自分の振返りを定期的に行い、自分の良さや悪さ、得意や不得意を充分に理解している人は、今の仕事にも役に立ちますし、振返り続けて自分を改善改良して、新たな仕事やポジションを与えられるという人も少なくありません。また、このようなタイミングで、転職ではなく、スキルアップに集中し、資格やスキル習得の学びを行うことも、大きくプラスになるのです。

ですので、まず転職すべきかどうか迷う、わからない方にはまず振返りをお勧めします。

キャリアを振返るきっかけは無数にある

自分を振り返るツールというのは、インターネットが進んだ現代においてはツールは多数ありますし、転職サイトでもそのようなチェックが可能になっています。求人媒体や人材紹介エージェント会社でも行っている例が多数あります。が、登録までの行動はしたくない人、自分の会社に知られたりしないかな?と不安になる方にお勧めなのが、「自分SWOT分析」をしてみる、という事です。

この「振返り」活動をまずしてからの方が、遠回りのように見えて、近道だったという事も少なくないので、時間を使って下さい。

では、少しこの「自分SWOT分析」についてご紹介をしておきます。

「自分SWOT分析」とは?

経営分析の思考ツールとして有名なフレームワークなのですが、これはStrength(強み)、Weakness(弱み)といった内部環境と、Opportunity(機会)、Threat(脅威)という外部環境を分析し、経営戦略構築に活用するツールですが、これを自分の振返りツールとして活用する事が可能です。

例えば、自分の「強み」「弱み」について整理します。ここでいう強み弱みは、自分が認識していること以外に、他の人に言われた事がある点も含めて考えてみたらいいでしょう。

次に、外部環境とは、世の中の流れや潮流、といってみればいいでしょう。ですので、ニュースを見聞きして知っていることや、トレンドになりそうなものや、法律や経済情勢について整理をしてみます。

例として、このように分析をしてみます。

  • 強みS・・・説明がわかりやすい。話をよく聞いてくれる。営業で表彰歴がある
  • 弱みW・・・時々グサっとくる事を言われる。強引に感じることがある
  • 機会O・・・管理職になりたくない人が多い。AIやRPA等生産性向上が一般化してきた
  • 脅威T・・・労働規制が強化されている。消費税増税が行われた

一旦はこのように分類をしたとしましょう。ここで、さらに「弱み」に着目します。

弱みとは「強み」の裏返しなので、これをプラスに置き換えてみるのです。

時々グサっとくる事を言われる。→ ストレートで直球で主張を伝えることができている。

強引に感じることがある。→ 主体的に集団を引っ張っていっている。

このように解釈も出来ませんか?こう解釈をして、強みと機会の掛け合わせを行っていき、キャリアの選択肢として捉える事が可能となってきます。

例えば上記であれば、「AIやRPA関連の会社の営業職として挑戦してみる」や「自社の管理職となるためにスキルアップを行っていく」といった方向性を導く事が可能となります。

ただ、その結論が大したものではないように思えるかも知れません。そうです。この思考は実は特殊なものではなく、なれてくれば瞬時に「強み×機会」の掛け合わせを考えられるようになります。

そうすると、良い機会を探し出し、自分の強みを発揮できる場所を探す「クセ」が身に付いたと言えるでしょう。

自己SWOTによってとどまる方がいいケースも多い

実はこの自分SWOTを行う事によって、転職ではなく、今の仕事の中でも「今後の将来像を描けた」というケースは多いです。

例えば、「挑戦してみたい新規事業の案が思い浮かんで、企画書等を作成し社内のビジネスプランとして提出したらOKとなった」という様な事も、このような分析をして思いつき、行動するという事にもつながるでしょう。

また、とどまった方がいい形としては、もしかしたら今の強みは、社内だけで通じるスキルかも知れません。

世の中に共通して通じそうなポータブルスキルが身についていたかどうか?も考えてみて、身についてないなら、今の仕事を通じてか、あるいは自己啓発を通じて習得する必要もあるでしょう。

隣の芝生が青く見える、というケースも

それ以外でとどまった方がいいケースとしては、例えば大学の同級生の飲み会が久しぶりにあった時に、旧友と会話をする時に、今の仕事の話は少なからず出てくると思います。そういう時に、「自分より年収が高い」とか「超有名企業で働いている」や、「最近右肩上がりの業界」で働く人が必ずいます。そういう人の近況報告で「羨ましい」となって、転職を考える事につながるケースもあります。

もちろんこのケースの場合でも、しっかりと考え合わせた上で行動すればいいのですが、やはり「勢い」で始めてしまう人も少なからずいます。そうなるとあまり良い結果にはならない可能性もあります。

また、多くの場合、あなたが「隣の芝生が青く見える」のと同じように、他の人からも「あなたの芝生が青く見えている」ケースもあったりするものです。しかし、今の会社だから提供されている事があるかも知れません。例えばですが、異業種との関わりの場を提供していたり、管理監督が少なく性善説でマネジメントされている、等あまり表に出ないような内容は隣の芝生を見ても、あまり分からない事であったりします。

また、その時はよくても、ずっと右肩上がりという業界は非常にまれです。有名企業であっても倒産もあり得ます。年収が高い会社はアップダウンも激しい会社である可能性もあります。このような感情で流されないように、しっかり分析しましょう。

なんとなく思った事を、もう少し深堀してみる

なぜあなたは色んなきっかけがあったにせよ、「転職しようか」と思ったのでしょうか?

どんな事に対して、どのような思いがあるのでしょうか?

  • 今の仕事でどんな成功体験があったか?それはなぜうまくいったのか?
  • あなたはどんな事が出来る人か?
  • 3年後・5年後・10年後、自分はどうなっていたいか?

このような事を一度自問自答する時間を取って頂く事も、振返るきっかけとしていいでしょう。

一般的に転職すると年収が上がる?下がる?

一般的には、転職する場合は、下がる傾向があると言われる事は多いです。

がしかし、アップするケースもあります。これは、特殊な技術(高度なプログラミングや法務・財務等専門家、営業のトップセールス)や、ミドルマネジメント層以上の転職においては、母数がそもそも少なく、出来る人が少ないため、年収アップとなりうるケースもあります。

また、さらには、自分を高く売り込めるかどうか?面接で高く評価をしてもらえるかどうか?という点も上げ下げには寄与する事もあるでしょう。

年収ダウンしてもやりたいことを選ぶ方がいい事も

年収が下がる、となると、それがブレーキ要因ともなってくるでしょう。

しかし、いくら今の方が報酬が高くとも、自分の今後の新たな挑戦をしてみたいと思うなら、その決断の方がいいと思います。というのも、実力のある人であれば、一時的に年収が下がったとしても、一定期間頑張っているとむしろ転職前の年収に戻り、さらには前職年収を超えるなんてこともあるでしょう。

これは、自分の打ち込みたい興味のある分野に、強みがうまく合わさって転職後に活躍するケースと言えますが、むしろ自分SWOTを通じて興味ある分野を明確に出来ている事も大きいと思います。

転職する前に「やりきった」と言えるのか?

転職する前に今の職場であなたはどんな成果や結果を出せましたか?何かやり遂げた、やり切ったと言えるようなものはありますか?もし、これがないと言うのであれば、何かしら作る努力をした方が、転職後もうまくいくケースは多いにあると思います。

なぜこれが必要かと言えば、「転職の面接で重視される1つ」となるからです。なので、転職を成功させたいと思うなら、まず今の職場で「結果を出す」こと。それを武器にキャリアを描く事が出来るようになります。

営業職のような仕事であれば、売上等数字で見える化しやすいと思いますが、他の職種であっても「社内で企画を毎月1本は提案した」とか、「新規事業を立ち上げた」とか、「プロジェクトに入り全体をリードして成功させた」といったものでもいいでしょう。

これにより、あなたの市場価値が高まり、転職する際も、自分の会社にとどまる際も、高い評価を得るきっかけとなってくるでしょう。

私はこのことを著書でも、「人生で1つくらい花を咲かせたくないか?」と問いかけています。

キャリアの専門家に相談するという手段も?

自分で考えていても分からない、人材紹介会社ではなくもっと客観的にキャリアについて考える時間を取ってみたいという方には、一般のキャリアコンサルタントに相談するという方法もあります。

または自分でそのような資格取得に挑戦すると、自分のキャリアを棚卸するきっかけともなりますので、大きなキャリアチェンジをする方は時々このような選択をされているケースをお見受けします。

いずれにせよ、キャリアについて考えたり、相談したり出来る環境が用意されていますので、悩むならそれも1つの選択肢でしょう。

終わりに

「自分でやるべき理由や、やった方がいいと思える根拠まで考えたかどうか?」という活動を行ってみる事です。

その上で納得した道を進む事が大事かと思います。

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