人事サイドから見る転職者が転職サイトを利用するデメリットと活用法

悩む人

近年の転職では、転職サイトを利用するのが当たり前になってきています。

今の仕事が嫌になって、転職サイトの求人を眺めたことがある方も多いのでは?

しかし人事の現場で、10年近く採用に関わってきた私からすると、何も考えずに転職サイトを利用するのは悪手としかいえません。

たとえ転職できたとしても、あなたのキャリアが詰んでしまう可能性もあります。

ということで今回は、人事の視点から見る転職サイトのデメリットを教えていこうと思います。

僕のプロフィールが気になる方は、記事下で紹介しております。

転職サイト・エージェント経由はコストがかなり高い

まず知っておいて欲しいのが、転職サイト・エージェント経由での転職は、かなりコストが掛かってしまうということ。

特にエージェント経由であれば、採用者の年収20%~40%を、報酬としてエージェントに支払うことになります。

人事部にも当然予算というものはありまして、良い人材でも紹介料が高ければ諦めなければなりません。

採用する人数にもよりますが、エージェント経由のAランクよりも、直接応募してくれたBランクの方が、人事としては採用しやすいです。

年収1000万超をエージェント経由で採用して、役に立たなかったらマジで担当者のキャリアが終わっちゃいます。

自力で応募する場合と、エージェント経由では、前者の方が採用は圧倒的に有利となります。

相対的に会社への貢献度が下がる

入社時に費用が掛かっているため、入社後に活躍しても相対的に会社への貢献度も下がってしまいます。

  • 200万円の利益を出したAさん(エージェント経由 手数料200万円)
  • 200万円の利益を出したBさん(直接応募 手数料0円)

↑あなたが経営者だったら、絶対Bさんの方が貢献度は高いと感じるんではないでしょうか。

入社時にかかった費用によって、今後の給与や評価も変わってしまうのです。

転職サイトに掲載する写真は嘘だらけ

社内写真

転職サイトに掲載される写真は、実態と異なるものだらけです。

  • 美人・イケメンが楽しそうに会議する姿
  • おっさんと若い社員が和気あいあいと談笑する姿
  • ずらりとオフィスに並ぶオライリー本
  • めっちゃ快適そうな椅子と高そうなデスク

↑こんなの揃ってる会社って見たことありますか?

転職サイトの中だけでしか見たことないと思います。

転職サイトに求人を掲載するのは、企業としてのプロモーションも兼ねているので、相当見栄えを良くするのが当たり前です。

あんな理想のオフィスはマイナビやリクナビの中にしか存在しません。

転職サイト用に美人の大学生をインターンに取ることも

僕が以前働いていた中小企業では、転職サイトに掲載する写真のために、定期的に美人の大学生インターンを採用していました。

残念なことに美人の写真を載せておくと、クリック数や応募数も1.5倍増えるんですよね。

そのためこの悪習はなくならず、学生インターンには常に2枠の美人枠が用意されていました。

うかつに写真と名前は掲載しない方がいい

少し話は逸れますが、今会社の求人に顔や名前を公開している人は注意した方がいいですよ。

↑で話したインターンのうち一人は、転職サイトに掲載した写真がきっかけでストーカー被害に悩まされるようになりました。

毎日会社に電話が掛かってくるようになり、彼女が退職してもしばらく電話は鳴り止みませんでした。

確かに考えてみると、会社の住所も公開されているわけですから、名前や顔を公開するのは結構リスクなんですよね…。

中小企業は個人情報の取り扱いがやばい

ちゃんとお金を払っていい位置に求人を載せてもらうと、毎日何通も募集が来るようになります。

ただ人事で働いていた自分が言うのもなんですが、結構個人情報の取り扱いって雑なんですよね。

特に中小企業の人事は人手不足すぎて、ルールやモラルが乱れているので危険です。

履歴書とかそこら辺に放置されていることもざらにあるので、モラルの低そうな会社へ応募するのは辞めておきましょう。

EC事業とか運営してPマークを取得している企業がおすすめ

大手企業で働いていたときは、さすがに個人情報法のセキュリティにはうるさかったです。

Pマークも取得していたので、個人情報の取り扱い方は高い水準でルールが設けられていました。

中小やベンチャーへ転職する際には、EC事業とかやっていてPマークを取得している企業なら、ある程度安心かなと思います。

と、ここまで転職サイトの悪い点ばかり紹介しましたが、個人的には正しく利用すれば転職サイトは便利なサービスだと思っています。

ということで、ここからは私の考える転職サイトの活用法をご紹介します。

転職サイトを利用する企業側の思考を読むことが大切

ここまで説明してきたような、企業側の思考を読むことが大切だと思います。

たとえば転職の場合、大体急な離職で人手が足りなくなったときに需要が生まれます。

「これから仕事増えるから、中途でSEを3人ぐらい採用しといて」という感じ。

では急にそんなことを言われた人事はどうするかというと、↓の5つぐらいしか選択肢はありません。

  1.  自社サイト 無料
  2.  エージェント 費用は結構かかる
  3.  転職サイト 費用は抑えられるけど労力高い
  4.  ヘッドハンティング めちゃくちゃ高い
  5.  その他サービス 面倒くさい

特別なルートや業界であれば、その他サービスや伝手を使って人を探しますが、一般的な人材であればそんな面倒なことはしません。

また理想は自社サイトで集まればいいですが、大抵の企業はそんな集客力は持っていません。

で、ヘッドハンティングは費用がめちゃくちゃ高いし、正直わざわざ引く抜くほどの人材なんていない。

となると、結局選ぶのは2か3になってきます。

しかしこういった思考の経緯があることを、認識しているのとしていないのでは、求人の選び方に大きな差が出てきます。

求人を出したばかりの企業は採用熱高め

たとえば長期間掲載されている求人よりも、さっき出てきたばかりの求人の方が、企業の採用熱は高い可能性が高いです。

長期間求人を載せている企業は、担当者に泣きつかれて付き合いで掲載しているか、プロモーションもかねて求人を出しているぐらいです。

本気で中途採用を考えている企業は、同じ求人を1カ月以上掲載しません。

普段から転職サイトを眺めていると、採用熱の高い企業も見分けが付くようになります。

募集要項が細かい、職種が少ないところは採用熱高め

募集要項が細かく、業務内容が詳細に記載されている求人も採用熱は高いです。

逆に募集要項がスカスカの求人は、採用する気がない、もしくは求人詐欺をしているブラック企業です。

また募集中の職種が絞りこまれている企業も、現場から要望があり中途採用をスタートしている可能性が高く、転職が決まりやすいです。

ノルマに追われていないエージェントを見つけてください

最後にエージェントを利用する際には、紹介される企業の見極めだけでなく、担当者の力量を測ることも重要です。

明らかに仕事ができそうにない人が担当についたら、代えてもらった賢明です。

ノルマを達成できていない可能性が高く、プレッシャーからとにかく求人を紹介する状態になってるかもしれません。

実際にエージェントとやり取りしていたから分かりますが、ノルマに潰され掛けている人の精神状態はまともではありません。

夜中の12時でも平気で電話を掛けてきます。

転職エージェントを利用する際には、必ずノルマに余裕のある優秀な担当者を探してください。

最後に

色々と転職サイトやエージェントを悪く言いましたが、有効に活用できれば転職を有利にするサービスには違いないと思います。

また最近は従来の掲載型・紹介型だけでなく、スカウト型や「転職ドラフト」のような入札型など、なるべく中間での搾取を減らすサービスも増えてきています。

企業側の負担が小さい方法で転職活動をすると、あなたの転職も確実に有利となります。

そのため企業の求人情報や、新しい転職サービスなど、最新の情報をリサーチするスキルも、現代の転職活動では必須だと思います。

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